ポケットの仕様についてです。
ポケットに限らず、ものごとには、理由や背景があるものです。スーツのポケットにも、実用的理由・歴史的背景があります。
もっともスタンダードな仕様は「フラップ(ふた)付きの水平ポケット」ですが、
英国的な(英国調を象徴する)仕様として、『スランティッド(ナナメ)ポケット』や『チェンジポケット』があります。
まず、スランティッド(ナナメ)ポケット。
もともとテーラードジャケットは乗馬服として、着用していたもので、乗馬において、馬にまたがる際にポケットが地面と平行になることで、中のものが落ちにくく、また、出し入れしやすいように、ナナメに角度をつけたことが由来だといわれております。
視覚効果としては、ポケットがナナメについていることで、ウエストのくびれを強調することができます。その結果、すらりと(細く)見えることが期待できます。
そして、チェンジポケット。
チェンジ(change)とは、「釣銭」の意味で、もともとお釣りでもらったコインや小銭を入れていたことに由来しております。
視覚効果としては、目線を上に持ってくることができるので、足を長く見えることが期待できます。
他にもジャケットの仕様として人気があるものに、パッチポケット(アウトポケット)があります。
パッチポケット(アウトポケット)は、もともと一枚仕立てで作られた、いわゆるアンコンジャケットに近い作りのモノが原型としてあり、一枚仕立てなので、ポケットは外側から、布を張り付けるより他にポケットを備えることができなかったという理由でできた仕様だといわれています。
※アウトポケット変形タイプ
視覚効果は、「カジュアルな印象」になるとされております。
このようにもともとは実用性を考慮されていたポケットではありますが、シルエット・型崩れの観点からは、ポケットにあまり物を入れないことをオススメします。
あくまでもファッションとして、楽しみましょう!
ポケットティップスでした。
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