◆生地の産地はイギリス、イタリア、ベルギーなど
生地の知識が深まると、スーツオーダーがさらに楽しくなります。ファクトリーブランドのファイブワンは縫製工場としての創業から約半世紀、世界の生地、服地を豊富に取り扱ってきました。
一口に生地といってもさまざまな種類があり、原材料や産地の個性、色、柄、風合い、ツヤ、コシなど多くの選択肢があります。
スーツなどの生地としてもっとも親しまれているウールの場合、メリノ種などの羊の毛を繊維にして作られます。繊維は糸に加工され、染色されます。
織物工場では経糸と緯糸をていねいに織り合わせ、洗いと乾燥ののち、毛羽を取るなどして生地に仕上げます。完成した服地は反物として温度と湿度の管理された倉庫で出荷を待ちます。
高級服地の産地としては、イギリス、イタリア、ベルギーなどがあります。いずれも生地は山岳地帯や田園地帯のきれいな水のある場所で作られます。日本でも友禅流しなどが知られていますが、特に染色には清流が必要条件だからです。
ファイブワンが仕入れている生地も、こうした各産地から厳選したブランドです。
◆ドーメル直営店がもうすぐ銀座にオープン(らしい笑)
では、生地のブランドをご紹介していきましょう。
世界的に有名なマーチャント(服地卸)として、ドーメルが筆頭にあげられます。ドーメルは1842年にフランスの繊維商ジュールズ・ドーメルが設立。最初はイギリスからフランスに毛織物を輸入していましたが、1926年ロンドンにドーメルハウスを開設し、高級英国服地を中心に次々と新製品を生み出しました。現在ごく普通に見かける、生地の端にある耳文字。これは1920年代に「スポテックス」という服地でドーメルがはじめたものです。また1957年にモヘア生地「トニック」を開発し、大ヒットさせたことはあまりにも有名です。
このドーメルは東日本大震災のあと、復興支援プロジェクトKIBOU311を展開し、日本を応援してくれています。そして、もうすぐ銀座に大きくオープンする計画もあるといいます。
私たちファイブワンはオーダーメイドスーツを手掛けるファクトリーブランドとして、以前からドーメルの生地を取り扱ってきました。ドーメルの銀座本店計画で、一流の生地がさらに身近なものになると期待しています。
このブログをご覧のみなさまも、ファイブワンにご来店の際は、ぜひドーメルの生地を手に取ってご覧ください。お待ちしております。
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