【SS新入荷生地】 Tonik Wool(トニックウール)
こんにちは
昨日はバレンタインデーでした。
バレンタインデーとはキリスト教の司祭、
ヴァレンティヌスさんの命日であるとされております。
ではヴァレンティヌスさんとはどういう人物だったのか。
簡単にご説明いたします。
昔々、ローマ帝国皇帝・クラウディウス2世は、
愛する人を故郷に残した兵士がいると士気が下がるという理由で、
兵士たちの婚姻を禁止してしまいました。
婚姻を禁止されて嘆き悲しむ兵士たちを憐れみ、
彼らのために内緒で結婚式を行っていたが、ヴァレンティヌスさんでした。
その噂が皇帝の耳に入り、怒った皇帝は直ちにそんなことをやめるよう
ヴァレンティヌスさんに命令しました。
それでもヴァレンティヌスさんは皇帝の命令に屈しなかったため、
最終的に処刑されてしまいました。
その処刑の日こそ、2月14日でした。
…なんて熱い話でしょうか。
「自分が正しいと信じたことをとことん貫いて生きた漢がいた。」
「他人の幸せの為に命を懸けた漢がいた。」
そのことを思い出す日だと思えば、チョコの数がどうだなんて小さなことを考えるより
よほど生きる活力になるというものです。
※本当はここに古代ローマのお祭りの話なんかも絡んできますが、
細かい所は割愛します。
ヴァレンティヌスさんのように生き様がかっこいい人は、
つまるとこと何を着ていてもかっこよく見えるでしょうし、
生き方が美しくないない人は仮に高価なスーツを着ていてもどこか
締まらない印象になります。
昔からよく言われることですが、エレガントは決してお金では買えません。
では我々仕立て屋には何ができるかというと、
スーツを着ている人の魅力を”引き立たせる”というところまでです。
どうすれば「根幹」の部分を磨けるのか。
これかもお客様とお話をしてヒントを頂きながら、
少しずつ答えを見つけて行きたいと思う今日この頃でございます。
さて、本日ご紹介するのはこれからの暑い季節も笑って軽やかに歩んでいける、
まさに生き様のかっこいい紳士におススメしたい生地のご紹介です。
DORMEUIL Tonik Wool
2Piece SUITS 157,000+(tax)
3Piece SUITS 187,000+(tax)
JACKET 111,000+(tax)
ドーメルと言うと、フランスのモードブランドにもよく生地をいれており、
アマデウスシリーズに代表されるようなツヤツヤの生地をイメージされる方が多いかと思います。
そういう意味ではトニックウールはドーメルらしくないかもしれません。
そもそも「トニック」というのは、1957年にデビューした、
ドーメル社の最大のヒット商品と言っても良い、
モヘアとウールを混紡した正に質実剛健な生地でございます。
独特の光沢や質感は今でもファンが多く、
ビンテージクロスは今でも高額で取引されることも多いです。
しかし時代が変わり柔らかい生地が流行してくると
モヘアを多く含んだトニックは硬過ぎると言われたり、
光沢が出過ぎてビジネスシーンに不向きとみられるようになり、
結果として少しずつクオリティが変わり色味の展開も減ってきてしまいました。
今年から新たにコレクションに加わったトニックウールは、
モヘアを使わず、パタゴニアウールという特殊なウールを使うことで
トニックが元々持っていたがガシッと男らしい質感を実現しつつ、
光沢を適度に抑え、「普通なのになんかかっこいい」という
絶妙なバランスに仕上がっております。
質感はクラシックでも色味は現代的で、決して懐古趣味にはならず、
まさに温故知新の趣がございます。
ドーメルが積み重ねてきた歴史とノウハウが詰まったトニックウール。
皺になりづらい、透湿といった日本の夏を過ごすのに欲しい機能も
しっかり備えております。
ただし、この手の「仕立て映えがする生地」の本当の良さを感じて頂くには
やはり仕立てて頂くしかございません。
気になった方は是非一度、お店まで現物を触りにいらしてくださいね。
ご来店を心よりお待ちしております。
ファイブワン大阪本店 中村
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