フォーマルな革靴
こんにちは。
銀座店の米山です。
藪から棒ではありますが、フォーマルスーツに合わせる靴と聞いて何が思い浮かぶでしょうか。
タキシードに代表されるメンズフォーマルというのは何かとこまごましたルールが多いものです。
タキシードに関わらず、皆さん良く着るであろうブラックスーツ、いわゆる礼服なんかでも実はルールやマナーがあります。
今回はそんなフォーマルシーンでの靴についてお話ししていきます。
靴のフォーマルとインフォーマル
スニーカーにランニング向き、スケーター向きがあるように、革靴にもシーンによって適しているものそうでないものがあります。
フォーマル
一般的にフォーマル代表と言われるのが「内羽根の靴」です。
中でも黒のストレートチップは現在最もフォーマル度が高いとされ冠婚葬祭どちらもOK、ビジネスの畏まったシーンにも使えるという、まさに必須のフォーマルシューズです。
例外的にオペラパンプスというキング・オブ・フォーマルな靴もありますが、着用を求められることはかなり稀です。
叙勲式や、舞踏会の主席など最高位の礼装を求められる時はオペラパンプスということになります。
冒頭の写真のように当店ではエナメルの靴(写真はプレーントゥー)もご注文いただけます。
こういった格式の高い靴でエナメルが用いられていたのには諸説ありますが、個人的に好きな説は、
「女性のドレスを靴墨で汚さない為」
です。ジェントルマンのブレない気概を感じられますよね。
少々話がそれましたが、他にもプレーントゥーやパンチドキャップトゥーのものなど、ストレートチップには一枚劣るけれどもかしこまったシーンでも使える準フォーマル的な靴もあります。
インフォーマル
逆にカジュアルな革靴の代表としてよく取り上げられるのが、「外羽根の靴」ではないでしょうか。
ジャケパンや、オフのデニムスタイルにも履かれる革靴ですね。
中でもプレーントゥー、ウィングチップ、Uチップなどはその汎用性の高さからオンオフ問わずビジネスマンに支持されています。
ところでなぜこういった違いが生まれたか考えたことはありますか?
内羽根、外羽根。
この二つの起源を調べてみると面白いことがわかります。
内羽根の革靴は18世紀中ごろの英国王室が起源、
それに対し外羽根の革靴は18世紀初期の戦争でのバトルブーツが起源です。
この出自の違いが現在でのフォーマルとカジュアルの差になっているといわれています。
こんな風にルーツを探ると今までとはまた違ったように物が見えてきて楽しいですね。