服「道」楽。
銀座店の泉です。
無為自然、タオイズムで洋服を着るような人間になりたいと思っています。
道徳的規範があるからルールを守るのではなく、世の中のためを思う思想が形成されれば、自ずとルールが守られるようになると….そういう風に書物から教わりました。
たとえばそれはドレスコードにとってみてもそうなのでしょうか。
出かける場所、会う人、その日の天候…など、総合的に受け入れることで結果的にドレスコードを守ることになるはずだと…。
考えてみたら、ネクタイをすることに合理的理由などないはずです。
けれども私はネクタイを締めることが好きですし、同じように背広もそうなので、矢張り着ています。
洋装に東洋思想を取り入れるべきかどうかはまた議論の余地がありますが、そもそも私は折衷が好きなので自然です。
必要に迫られてスーツをお仕立てにいらっしゃる方も見えますし、それは確かに「ねばならない」の動機かもしれません。
しかし今すぐでなくても、その先に「好きだから着る」に繋げられたら….
それは洋服屋人生の冥利です。
道楽の「道」を考えるようになりました。
銀座店 泉