スーツのカジュアル化・多様化に伴い、タイドアップだけがスーツの使い方ではなくなってきています。今回は普段スーツを着ないお客様から、ちょっとした食事会やテレワークなどに着れるスーツをご注文をいただきましたのでご紹介致します。

Tシャツやスニーカーを合わせたスタイルをコンセプトにサイズやデザインを調整しています。ポイントは二つあります。
一つめはジャケットの袖付けをシャツ袖仕様にしています。シャツ袖にすることで肩先が丸くて肩肘張らない柔らかな印象となり、カジュアルなTシャツとの相性も良くなります。
二つめはすっきりとしたパンツのラインと股下の長さです。裾にクッションがあるかないかで印象は雲泥の差があります（これはビジネススーツでも同じです）。ボリュームのあるスニーカーに対しては裾にクッションがあるとどうしても収まりが悪いというか、野暮ったい印象になります。このようなスタイルの場合には、ここは潔くスッキリとしたノークッションの方が好印象です。

タイドアップを前提にオーダーし、オフの日にドレスダウンしたスタイルでスーツを楽しむことももちろん可能です。その際、オンオフで合わせる靴などは是非ご相談ください。結構大切なポイントです。

また、今回のようなスーツはセットアップとして上下単品使いで着回すことも可能ですし、秋冬はTシャツ以外にもニットを合わせて楽しむことが出来るのでその幅がグンッと広がります。
今回お選びいただいた生地はオールシーズン用の生地です。真夏以外は使える汎用性が人気のオールシーズン生地ですが、これからはフランネルなど季節感ある生地でご用意されても使いやすく、ファッションを楽しむことが出来ると思います。

今年の秋冬は”タイドアップ以外”のカジュアルスーツスタイルも楽しまれてはいかがでしょか。店頭にて是非ご相談くださいませ。