こんにちは。
ファイブワン大阪本店の本間です。
本日はスーツを仕立てる際に必要な
針のお話です。
たかが針かと思われるかもしれませんが
作業工程や目的によって使い分けることによって
より良い着心地のスーツに仕上がります。
それでは、
手縫い用の針は使用内容、糸の太さなどに合わせて
いくつか種類がありますが、
実際には、短いものと中くらいのもの2本で
ほとんどの手仕事は問題なくできると思います。
では、短い針から説明します。
この針は主にまつり作業(生地端の処理)に使われ、
まつり針と呼ばれます。
長さは約2.8cm、巾は0.5mmほどです。
細いので指の力の入れ具合でかなりしなります。
まつり作業は
服を手で立体的に持ちながら
針で生地をどのくらいすくうとか、
そういった細かな作業ですので
針のしなりも活きてきます。
一方、
中くらいの長さの針は
主にしつけ(まつり作業の前の仮止め)作業に使われます。
なので、しつけ針と呼ばれます。
人により少しサイズは違うと思いますが、
長さ約3.2cm、巾1mmくらいが一般的かと思います。
しつけ作業はまつりとは逆に
平面的に行われることが多いです。
針で生地の下にある地面(テーブルや台)などに
あたったことを確認しながら行うこともあります。
ですので、まつり針よりは幾分か頑丈にできています。
他にも、太目の糸を使用する釦付けなどにも使われます。
いかがでしたでしょうか?
一見すると縫製は単純作業のように見えますが
より着心地良く、より正確に美しく見えるよう
考えられております。
もし、ファイブワンのオーダースーツをご愛用頂いている方は
縫っている職人の顔を思い浮かべながら
袖を通していただけると幸いです。