◆コットンやリネンで仕立てたラルディーニのジャケットに注目
そろそろあじさいの咲く季節ですね。雨の日も増えてきますが、元気に過ごしたいと思います。
さて、2012年の夏、何を着て過ごしますか。先日はボリオリの薄くて軽いジャケットのお話をしましたが、今回はコットンやリネンを使ったラルディーニの柔らかく風通しのよいジャケットを取り上げてみようと思います。
ラルディーニ(LARDINI)はイタリア中心部のアンコナという街で約30年の歴史を持つファクトリーブランドです。1978年の創業以来、世界的なメゾンの製品を作ってきました。2007年にはConsortium for the protection of made in Italy(イタリア製品保護協会)に名を連ね、すべての製造工程において完全にメイド・イン・イタリーであることを保証しています。
また、ラルディーニは2010年からクリエィティブディレクターのルイジ・ラルディーニ氏と、これまで多くのブランドをコンサルティングしてきたウンベルト・カンタベッリ氏のコンビで、テーラードジャケットのコレクションに新風を吹き込んでいます。
ラルディーニのスーツやジャケットは、優れたデザインセンスと縫製技術を駆使し、オリジナリティあふれる素材と仕立てによる独自の世界を見せてくれます。服地の洗い、染め、ハンドペインティングなどに工夫を凝らし、ディテールを上手に組み合わせ、個性を演出しています。
ラルディーニのスーツやジャケットの豊富なコレクションから、この季節、わたくしが注目しているのは、コットンやリネン素材の3つボタンジャケットです。
ナチュラルストレッチのコットン100%で仕立てたネイビーのジャケットは、オールシーズン着られる汎用性の高いアイテム。また、リネンとコットンで仕立てた春夏ジャケットは柔らかな肌触りで涼しげなシルエットになっています。リネンの爽やかさは夏に欠かせませんね。いずれもアンコン仕立てですが、きれいなドレープ感を出しています。
ラルディーニといえば、ベルトも人気があります。特にカラフルなバリエーションを持つスエードメッシュベルトは、これからのシーズンにお似合いのアイテムです。ベルトを束ねたストラップがブレスレットになったりする遊び心も、見習いたいところです。
◆日本人による日本人のためのテーラードジャケットはファイブワンのオーダージャケット・オーダースーツで
イタリアのラルディーニが創業30年と聞くと、創業50年余のファイブワンファクトリーの歴史は、スゴイことです。これまで一流ブランドやセレクトショップのファッションを生産してきた実績と経験は、イタリアのモノづくりに引けを取りません。
しかも、日本の夏は世界でも特長のある夏です。独特の暑さや湿度の高さに負けない、世界の産地から選び抜いた生地と、メイド・イン・ジャパンの縫製技術。日本人には日本人のためのオーダージャケットが必要です。
ファイブワンは、夏も軽快に着られる、柔軟性と耐久性を持ったオーダージャケットをあなたにお届けしたいと願っています。コットンやリネンの優しい感触はいかがですか。オーダーメイドスーツとはまた違った着心地をお楽しみください。
こんにちは、ファイブワンの矢澤です。
先日お話させていただいた、ファイブワン銀座本店の2012‐13AWテーマ『英国』。
浅井とともに、原宿のOpticien Loydにお邪魔して、+1アイテムの『英国』を実践すべく、買いものを致しました。
こちらのお店は、眼鏡(メガネ)のプロフェッショナル。坂本龍一氏がCMで装着して話題になったメガネも、以前から扱っていたそうです。 英国の眼鏡・サングラスといえば英国のコメディアンで俳優ピーター・セラーズや著名人が愛用したオリバーゴールドスミス、カトラーアンドグロスが定番としてオススメです。
◆オリバーゴールドスミス
矢澤の買い物・オリバーゴールドスミス定番商品ですね。無反射のクリアレンズをつけてもらいました力強いフレームがとても印象的です。
◇カトラーアンドグロス
浅井の買い物・レンズをオリーブに変更してサングラスにしてもらいました。丸みのあるフレームが優しく、色合いもデザインもスーツに合いそうです。
◆Oliver Goldsmith www.olivergoldsmith.com(オリバーゴールドスミス)
1926年にイギリスで創業した老舗アイウェアブランド。モナコ王妃グレース・ケリーをはじめ、オードリー・ヘプバーンやマイケル・ケインなど、その時代 を代表するミュージシャンや映画俳優達が愛用。50年代に入り、センセーショナルなサングラスを発表し「ヴォーグ」などの誌面を飾り一大ブームが巻き起こ ります。当時のデザインはそのままに、サイズ感とカラーリングで今の時代感を盛り込みモダナイズされたアイウェアが復刻しました。
◇ Cutlerandgross www.cutlerandgross.com (カトラーアンドグロス)
ロンドンのオプティシャンだったカトラー氏とグロス氏の二人によりブランド”カトラーアンド グロス(1969年創業)”は、メガネを実用的なものから ファッションアクセサリーへとメガネの概念を変えました。そして、クラシックでありながらも、今っぽいデザインは、様々な世代や職業の枠を越えて広がっていきました。1994年には、待望のパリ店をオープンさせ、その後”CUTLER AND GROSS VINTAGE SHOP”もロンドンにオープンさせました。現在は、海外セレブの多くも魅了させ続けています。
今後も、ファイブワン銀座本店の2012-13AWテーマ『イタリア人というフィルターを通して見たブリティッシュ』にあわせて、オーダースーツ以外の+1アイテムのコーディネートもご紹介していきますね。
■英国のコメディアンで俳優ピーター・セラーズ
ファイブワン銀座本店 矢澤大作
こんにちは、最近ジャケパンばかりで飽きてきたファイブワンの矢澤です。
3月にDRAPERS(ドラッパーズ)のソラーロSolaro(=サンクロスSun Cloth)でジャケットを仕立てました。今回、夏のオーダースーツも仕立てようと思い、生地を物色したところ、 ファイブワン銀座本店の店頭ストックの中に垂涎の服地をみつけてしまいました。
こ、これは!
ということで、それらの一部をご紹介します。
ファイブワン銀座本店には、オーダースーツ、オーダージャケットなどのストック生地が多数ございます。
Loro Piana(ロロピアーナ)/ DELFINO(デルフィノ)/ Dormeuil(ドーメル)/ Ermenegildo Zegna(エルメネジルドゼニア)、
FINTES(フィンテス)SUPER130’S
GUABELLO(グアベロ)/ BARBERA(バルベラ)
Harrisonsof Edinburgh(ハリソンズ オブエジンバラ)/ JOHN FOSTER(ジョンフォスター)/ EDWIN WOODHOUSE(エドウィン ウッドハウス)
etc..
※ストック生地はすべて1着分限りです。
※お電話・メールでの在庫確認・お取り置きは出来かねます。ご容赦ください。
ぜひ、ご来店頂き、掘り出し物を見つけてください!
ファイブワン銀座本店 矢澤大作
ファイブワン オーダーシャツフェア (6月1日)
盛夏のシャツ需要のために今期ファイブワンで取り扱うシャツ生地ですが、100番手双糸を使ったきめ細やかな生地を中心に取り揃えました。
この夏の市場ではお求めやすい価格帯のものですと、50番手単糸やポリエステルを使った生地というのが一般的です。もちろんファイブワンでも扱っています。
しかしながら、いかんせん硬さや、質感が気になってしまうお客様がいらっしゃると思います。冬ならまだしも、夏は特に汗をかく季節ですから、これは見逃せません。
■価格¥8,295‐から
ちなみに『糸の番手』ですが、単糸よりも、双糸の方が丈夫で、細い糸を2本使うので、キメ細かく肌触りがよいです。それゆえ、双糸の方が高価です。 双糸は2本を撚ることで、倍の太さとなるので、たとえば50番単糸と100番双糸は、同じ太さになります。
節電中の猛暑を過ごすうえで、着心地はとても大切です。(100双以上の魅力がよくわかるかと思います。)
フェアでご用意させていただいた100番双のオーダーシャツを新プライス¥13,000‐でご用意させて頂きます。
しかも、枚数が必要になる夏ですから、おまとめ買いしていただける様に特別価格でご用意致しました。
◆2枚で¥24,000‐ ◆3枚で¥35,000‐ ◇4枚なら¥45,000‐
■¥13,000‐
¥16,800‐から
ファイブワンでは、トーマスメイソンのシャツ生地も扱っておりますので、縦横140双というシルクのような肌触りのシャツもお仕立ていただけます。
■¥26,800‐から
バリエーション豊富に取りそろえたファイブワンのオーダーシャツフェアを是非ご利用ください。
1部:紳士服地の品質について
講師:奥山太以志
今回は、スーツ作りの醍醐味のひとつである紳士服地を勉強できるとあって集まったファイブワン若手社員は20名。
講師と、ファクトリースタッフの問答形式での進行で、楽しく沢山のことを学ぶことが出来ました。
時間も大幅に延長して、3時間以上の研修会となりました。
◇ファイブワンファクトリー多目的ホール
研修会内容
◆紳士服地に最も多い素材であるウール
ウールは羊毛です。原産国は、オーストラリア・ニュージーランド・アメリカなどで、メリノウールという呼称で有名なメリノ種の羊が主流です。
それ以外には、サウスダウン・シロップシャー・ハンプシャーなどがあります。
そして、モヘアが獣毛です。アンゴラヤギ・カシミアやラクダのキャメルヘアなどが有名です。
◆毛織物のSuper表示と原毛の繊度(せんど、糸の太さ)について
昨今、毛織物服地の品質表示について、輸入品、国産品を問わず、「スーパー110s・・・」といった表記により、紳士服地の品質を表現することが多くなりました。
イタリア生地の多くは、スーパー110s?130sといった表現でタグに表示されています。
メリノ種羊毛の中で、平均直径が17.0?18.5マイクロメーターのスーパーファイン原料では、100番手の糸が紡績可能です。この種の高級原料を使用した毛織物を英国ドーメル社が「スーパー100」と称して発売したのが、現在のスーパー100sという言葉の由来であろうという見方が一説にあるそうです。
これらは恐らくスーパーファイン100counts(カウントの複数)を略したものであり、スーパーの後に付記される数字は、紡出可能な糸番手の限界を示しており、その織物に使用されている糸番手を意味するものではないと考えるのが妥当だといわれています。
糸の番手とは、縦糸と横糸を表す数値です。
毛糸の太さを表す単位で1kgの綿で48km紡いだら48番手の糸となり、従って数字が大きくなる程細くなります。
表示の仕方:2/74 = 1/37
(74番手双糸) (37番手単糸)
単糸・・・1本の糸
双糸・・・2本の糸を撚り合わせた糸
平織・・・縦糸と横糸が1本ごとに交差する組織。
薄地で軽い夏物でトロピカルが有名
綾織・・・縦糸または横糸の浮きが斜めに続いて斜文線をつくる。
なめらかな手触りが特徴で、冬物やオールシーズン生地に多い。
生地の目付とは、生地をシングル巾150cm×1mもしくは、1平方メートル当たりをgで表す。
1ヤードの場合は、オンスで表示することもある。
イタリア製で最もポピュラーな高級紳士服地であるカノニコ社のスーパー110s
の場合。
縦糸2/74=横糸1/56ですから、
74番手双糸と56番手単子を使用して、目付は260gであります。
コスト軽減・軽量化・生地の薄さを実現した服地です。
このような、紳士服の品質は、ミル(織元)であるゼニア・ロロピアーナ・バルベラ・デルフィノなどの最高級服地メーカーの研究開発努力により向上しており、【クールエフェクト】など近年を代表する生地も生まれています。
また、製造はしないが生地のデザインを織元に発注して在庫し、着分にカットして全世界で服地を販売するマーチャントがあり、ドーメルが有名です。
【アマデウス365】【KIBOU311】はいま注目される服地のひとつです。
◆それでは、紳士服地の品質を見る方法には、どのようなものがあるのでしょうか、20年以上紳士服地を扱っているベテランともなれば、生地の顔を見れば一目瞭然で、触れば品質をきっちりと判断することも可能ですが、数値で表す方法としては、堅牢度検査という方法が一般的です。
日光・水・洗濯・汗・アイロン(熱プレス)・摩擦での耐性を5段階で評価します。5が最も良く、1・2になると危険です。
紳士服地の品質といっても、多種多様です。
マニアックな知識ですが、染には、先染め(糸染めorトップ染め)と後染めがあります。先染めの方が色艶に深みがあり高級品と言われ、そのなかでもトップ(不純物のない均一な太さに巻き上げる)染めは糸になる前に染めることから、糸染めよりも良いとされます。
無地の生地で、先染めと後染めを比べると一目でその違いは歴然です。
先染めの生地は無地でも糸柄がでるため単調にならないのですが、後染めの生地は同色単調に見えてしまいます。
◆品質をとるのかファッションをとるのかという論点からいうと、洋服は着る人だけでなく、TPOに合わせた紳士服地を選択することも大切です。
ブライダル向けの服地といっても、多種多様です。
新郎向けタキシードには、シルクのような光沢があり、花嫁のドレスを引き立たせるようなドレッシーな服地が好印象です。
お父様向けのモーニングには、細番手のウール素材で深い艶のある服地が好まれます。
紳士服地の中で、コストパフォーマンスの高いものがどんどん入ってきており、選択肢がどんどん広くなってきております。
スーツは、既製服が主流と言われる日本でも、近年はオーダースーツの伸び率が大きく、1960年代から逆転された地位をオーダースーツが取り戻す時期がいつか来るかも知れません。
毎シーズン、ファンシー生地は流行により入れ替わり、クラシック生地は定番化して恒久的に取り扱われます。
ファンシーでは、グレンチェックやウィンドペンが増えています。
クラシックでは、ピンストライプやチョークストライプは定番化しています。
季節感としては、フォーシーズン生地がオーダースーツでは人気があります。
カノニコのスーパー110sで目付260gの生地でしたら、年中通してスーツとして着て頂くことが可能です。
夏に涼しい生地と言えば、リネン素材になりますが、リネン混の服地も沢山輸入されており、リネンでも発色が良いモノもあり夏には人気生地のひとつです。
冬には、ハリスツイードを代表とする紡毛で厚手の服地は、着る期間こそ限られますが、12月?2月の寒さには良いかもしれません。
今回は、CADの補正入力をしています長村が私の仕事について紹介をします。
私はファクトリーでCADオーダー入力をして10年になります。
仕事の内容は、各メーカーからの指図書に基づいて、パターンやサイズのベースから各お客様の補正をコンピュータ入力し、それから表生地の幅に合わせて画面上で型入れし、裁断機(CAM)までのマーカー作成をすることです。
ファイブワン・ファクトリーでは、お客様にゲージ服を試着して頂きピッタリでしたら当然何も補正はしなくてよいのですが、ほとんど方がスーツに体形がぴったり合うという方は珍しいのではないでしょうか。
たとえば肩幅で服を合わせたらウエストが細いから、脇が余るという場合は中胴補正を入れます。
体が反っている場合反身補正を入れるなど、服全体が体型に合うように個人の型紙を作成しているのです。
これからの季節暑さでスーツを着る機会が少なくなられるお客様も多いとは思いますが、大事な場面では清涼感があるスーツが1着あれば便利です。
ウールのトロピカルなら涼しく、裏地と袖裏に薄手のキュプラ素材をお選びになれば吸汗性が高くアイスタッチ効果も御座いますよ!勿論真夏用には、背裏無がお奨めです。
cloth;DRAPERS(ドラッパーズ)
私事ですが、基本型紙から、お客様のスーツへのこだわりをどこまで実現することが出来るのかが仕事の難しさであり、日々スタッフ同士で切磋琢磨しながらオーダースーツを進化させております。
若い方は体型補正よりもデザインの変更(衿巾、釦位置、ポケットの形‥)、雑誌などの服のようにアレンジしてほしいなどの要望が多く、ご年配になって来られますと、体型が変化して来られますので、体型補正箇所が多くなると思います。
何より、ファイブワン・ファクトリーには、お洒落なお客様が多いのが特徴であります。
きっと、ハットをかぶり、革製のカバンに粋な靴を履かれた紳士に違いありません。
今では指図書を見たら、その方のことが頭に浮かんでまいります。
我々ファクトリーのスタッフが、一番残念なのが仕上がったスーツを着たお客様の姿を見ることが出来ないことです。
喜んでもらっているのならたいへん幸せなんことです。
これからも、お客様のために日々頑張ります!
5月も最終週、もうすぐ梅雨に突入しますね。
ファイブワンの矢澤です。
本日はちょっと先、来AW(2012‐13AW)のファイブワン銀座本店のコンセプトのお話をさせていただきます。
『イタリア人というフィルターを通してみたブリティッシュ』
いくつかあるファイブワン銀座本店のテーマですが、今回書かせていただくテーマのひとつは、『英国』です。
『英国の正統派な着こなし』という点を特に注目します。 (私達ファイブワンのスーツは英国式ではありませんので、私達のハウスカットは変えません。)
昨シーズンからチェック柄が流行しているとはいいましても、チェック柄=トレンディなだけの柄ではないわけで、すべて古くから存在するクラシックな柄です。
三つ揃えのスーツのバランスにしても、ウエストコートから、スラックスのベルトががっつり出ていたりしたらおかしいですとか、 アパレル雑誌などで新しい提案や着かたの提案が目立ちますが、まずは基本に戻ろうと思い至ったわけです。
あくまでも「イタリア人というフィルターを通してみた」ブリティッシュということで、 今後もこのテーマ(銀座店 2012‐13A/W)については引き続き、ご提案させて頂きます。
堅牢な英国生地で仕立てるという選択もできるファイブワン製のオーダースーツ、
いかがでしょうか。
お気軽にお問い合わせください。
ファイブワン銀座本店 矢澤
皆様こんにちは。
ファイブワンの中吉です。
今年もいよいよ開催ですね。
神戸ブランメル倶楽部【コットン ア ウォーク2012】5/12,13
日本では珍しい、メンズファッションのイベントなんですね。もちろんファイブワンも参加しています。なによりこのイベントはどなたでも無料で参加できるんです。(トークショーの参加申し込みは、ファイブワン神戸元町店でも受け付けています。)
このイベントは神戸へ来られたことがない人には西洋文化が入り混じる神戸の街の空気を感じていただけるものとなっています。日本の何処とも似つかない、独特の発展をとげた街には歩いているだけで多くの歴史を感じることができると思います。(Jazz Bar、老舗の洋食屋、テラスの並ぶカフェ)
神戸観光と合わせて参加してみてはいかがでしょうか?
◆初夏に向け快適な薄くて軽いジャケット
気温が上昇するにつれ、ジャケットを着る機会が増えてくるのではないでしょうか。おしゃれな大人のジャケットといえば、代表的なファクトリーブランドとしてボリオリ(イタリア)を思い浮かべる方も多いと思います。
ボリオリの創業者ビエロ・ボリオリは優れた仕立て技術を持ち、ファッション感覚あふれる人物だったそうです。
19世紀末に採用したスタイル、イタリアのサルトリアーレ(仕立て服)は英国でいうビスポーク。
職人がお客様の声を聞きながら、話し合いの上で生地、スタイル、ディテールを決めていました。
もともとファクトリーであったボリオリはその手法を継承し、「モダン&クラシック」を掲げて時代に先駆けるスーツ、ジャケット、パンツを生み出します。
※ボリオリデザイナー / ピエルイジ・ボリオリ
メンズファッションの世界で19世紀から続くイタリアンクラシックという伝統。
最近のボリオリは、そのまろやかなシルエットをさらにスマートに演出し、薄くて軽いジャケットという現代のニーズに応えています。
もちろん伝統的な知性と、現代的な感性を兼ね備えていることは言うまでもありません。
かつてボリオリのハンドメイドの伝統は確固たるものがありました。現在は機械化され、量産となりましたが、まるで手作りのような細やかなディテールは多くのユーザーに愛されています。
ボリオリと言えば大好評を博したドーヴァーを思い浮かべる方も多いと思います。
それらのラインナップは年々、少しずつ変化を見せており、ビジネスにも違和感のない服として、さらに人気が高まっているようです。
◆ファイブワンのテーラードジャケット
ファクトリーブランドとして半世紀の歴史を持つファイブワンにも、時代のニーズに応えた薄くて軽いジャケットを仕立てる技術があります。
春から夏にかけては、伝統的でありながら先進性を大切にするファイブワンならではのテーラードジャケットをお仕立ていただくチャンス。
オーダーメイドスーツともどもご検討ください。
◆生地の産地はイギリス、イタリア、ベルギーなど
生地の知識が深まると、スーツオーダーがさらに楽しくなります。ファクトリーブランドのファイブワンは縫製工場としての創業から約半世紀、世界の生地、服地を豊富に取り扱ってきました。
一口に生地といってもさまざまな種類があり、原材料や産地の個性、色、柄、風合い、ツヤ、コシなど多くの選択肢があります。
スーツなどの生地としてもっとも親しまれているウールの場合、メリノ種などの羊の毛を繊維にして作られます。繊維は糸に加工され、染色されます。
織物工場では経糸と緯糸をていねいに織り合わせ、洗いと乾燥ののち、毛羽を取るなどして生地に仕上げます。完成した服地は反物として温度と湿度の管理された倉庫で出荷を待ちます。
高級服地の産地としては、イギリス、イタリア、ベルギーなどがあります。いずれも生地は山岳地帯や田園地帯のきれいな水のある場所で作られます。日本でも友禅流しなどが知られていますが、特に染色には清流が必要条件だからです。
ファイブワンが仕入れている生地も、こうした各産地から厳選したブランドです。
◆ドーメル直営店がもうすぐ銀座にオープン(らしい笑)
では、生地のブランドをご紹介していきましょう。
世界的に有名なマーチャント(服地卸)として、ドーメルが筆頭にあげられます。ドーメルは1842年にフランスの繊維商ジュールズ・ドーメルが設立。最初はイギリスからフランスに毛織物を輸入していましたが、1926年ロンドンにドーメルハウスを開設し、高級英国服地を中心に次々と新製品を生み出しました。現在ごく普通に見かける、生地の端にある耳文字。これは1920年代に「スポテックス」という服地でドーメルがはじめたものです。また1957年にモヘア生地「トニック」を開発し、大ヒットさせたことはあまりにも有名です。
このドーメルは東日本大震災のあと、復興支援プロジェクトKIBOU311を展開し、日本を応援してくれています。そして、もうすぐ銀座に大きくオープンする計画もあるといいます。
私たちファイブワンはオーダーメイドスーツを手掛けるファクトリーブランドとして、以前からドーメルの生地を取り扱ってきました。ドーメルの銀座本店計画で、一流の生地がさらに身近なものになると期待しています。
このブログをご覧のみなさまも、ファイブワンにご来店の際は、ぜひドーメルの生地を手に取ってご覧ください。お待ちしております。